あらゆる製品の偽物が作られる国、中国・・・
世界の工場と呼ばれようになった中国。その工業大国では現在様々な模造品が作られ、各国に輸出されていることが世界的な社会問題になっています。時計、バッグ、洋服等々のコピー品は昔からその存在が有名ですが、最近ではPCやiPodといった電子機器やスクーターの様な大物工業製品まで偽物が作られるようになり、事態は深刻化しています。そんな中国で、今新たな問題となっているのが自動車補修用部品です。中国国内では富裕層の拡大に伴い、欧州製高級車の輸入が急速に拡大しました。それらの車は部品も高額であるため、補修需要を狙ってコピー部品が生産されるようになったのです。そして大量生産されたそれらの部品は、中国国内のみならずアメリカ、そして日本にも輸出されているというのが現状です。
当社スピードジャパンがそうした事実に気付いたのは、提携工場からの報告によってでした。最近Yahoo!等のネットオークションで買ったという部品の持ち込み修理依頼が多いが、それらの部品の不良品率が異様に高いとのこと。部品の多くは明らかに中国製とわかる「無印」の物だが、中には「ボッシュ」や「レムフォーダー」等のOEM品もあり、しかしながらそれらの部品はスピードジャパンから供給されるものとは微妙に違うというのです。
早速スピードジャパンでは実態を探るべく、見本市が開催される時期を狙って訪中し、市場調査を行うことにしました。その結果明らかになったのは、我々の想像を遥かに上回る規模で、中国製コピー部品が氾濫している実態でした。
パッケージだけで素性を判断する事は、もはや難しい
それでは私達が入手したボッシュのコピー品を本物と見比べてみましょう。こちらはベンツのエアマスセンサー。上の写真を見てすぐ気付かれるのは、保護カバーの有無だと思います。実はカバーのある方が正規品で、無い方がコピー品。エアマスセンサーは精密な部品ですので、カバーが無いというのはかなりお粗末ではありますが、これはコスト節約というより単なるミスと考えられ、すぐに改善される可能性が高いです。それ以外の部分に関しては、外観上ほとんど差異は認められません。むしろ刻印や外箱などは、偽物の方がちゃんとしているようにさえ見えます。唯一明らかな違いとしては、ボッシュOEM品には本来刻印されていないベンツ純正品番が、偽物には刻印されている点。実際ベンツマーク入りの箱に入った、純正部品を装った偽物が存在することも確認されておりますので、同じ部品が様々な経路で流通しているのかもしれません。しかしすべての偽物にベンツ品番が入っているとは限りませんので、見分ける際はくれぐれも御注意下さい。
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また中国製部品の中には、無地の箱に入った「無印」の製品もかなり多く見受けられ、特に北米市場ではこうした中国製無印部品が急速にシェアを拡げているという事です。それら非正規部品が正規品と同じように機能するのであればともかく、問題は不良品率が非常に高い事。足回り部品ですとアライメントが取れない、異音が出るといった事例がありますし、エンジン関係ではやはり正常な燃料噴射が行われず、エラーが出るといったトラブルが多いようです。
いくら値段が安いからと言って、得体の知れない部品に手を出すのは大変リスクの高い行為です。せっかく交換した部品が不良品であれば、再度の交換で工賃は2倍!しかも走行中に故障が起きた場合は、重大事故に直結する危険さえあります。高速道路を走行中に突然エンストし、パワーステアリングもブレーキアシストも効かない状態に陥ったとしたら……どうしますか?
安全と安心を買うためにも、補修部品は素性の確かな製品を購入するようにしましょう。そのためには何よりも販売店選びが大切。当社スピードジャパンはボッシュ製品の国内正規販売店であり、その他のメーカー品に関しても正規ルートで仕入れた商品だけを取り扱っておりますので、どうぞご安心下さい。
安全と安心を買うためにも、補修部品は素性の確かな製品を購入するようにしましょう。そのためには何よりも販売店選びが大切。当社スピードジャパンはボッシュ製品の国内正規販売店であり、その他のメーカー品に関しても正規ルートで仕入れた商品だけを取り扱っておりますので、どうぞご安心下さい。